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2022/08/30 11:21


今回はストリートファッションについて。
ストリートファッションという言葉の解釈は様々で難しいのですが、

大手アパレルメーカーの提案する(或いは、コレクションブランドの提案する)洗練されたトータルコーディネートスタイルではなく、いろいろなブランドのアイテムを混ぜたキッチュでインパクトのある(個性的と言われるのは唯一無二だから)スタイル

だと私は思います。

とはいえ、どのデザイナーもその時代のカルチャーを吸収してデザインしているので、コレクションブランドがストリートファッションではないとは言い切れないし、ストリートはモードでもあるので、ストリートファッションとカテゴライズする意味が果たしてあるのか・・・???とも思えるのですが、ファッションを語るときにストリートは外せないワードです。
(昨今ハイブランドはストリートからのエッセンスを多大に受けている、と言われています。)

というのも、昔々は情報が少なくファッション感度も低かったので、デザイナーや企業からのプロダクトアウトに影響を受けていました。メディアも流行をつくろうと努力していましたし、今までなかったスタイルが生まれていった時代には、新鮮に映るスタイルがもてはやされていたのも頷けます。
しかし、現代社会はファッションの歴史を少なからず頭に入っている人が多く、かっこよさや自分らしさをそれぞれが自分の頭で考えられる時代です。メーカーのプロダクトにそのまま気持ちが乗るとは限りません。
どうしてこの服を着たいのか?服を買うときにピンと来た感覚をなんとか言語化しようと試みるでしょう。
そんな時代には、完成されたトータルコーディネートのスタイルをそのまま真似っこするのは、むしろダサイと感じてしまう。
自分の頭で考えていないような気がするからであり、自分らしさが表現できていないような気がするからです。
古着の人気は安価で買える以外にもこの理由があるからです。

自分がいいと思えるスタイルを試行錯誤した結果、イケテル姿になれたとき、それはストリートファッションになります。
誰か憧れの人の真似からスタートしたとしても、自分の目で見た世界は他の人の世界とは違うので、オリジナリティが生まれます。
その世界が重なり合って膨らんでいき、大きなストリートファッションの流行が浸透していくのです。

Tシャツでもスーツでも、カジュアルとフォーマルと、様々なカルチャーをミックスさせて、独特な雰囲気を醸し出すスタイリングを作り出します。
目新しかった独特さも世間に浸透しきってしまえば飽きられてしまい、その頃にはまた新しいスタイルが出現しているのです。


ストリートファッションはこれからも、気持ちに寄り添う感じがある限り、続いていきます。
その気持ちは、ブランドによって違いますし、着たい人の欲望を少しでも満たすようにボトムアップしていくのだと思います。
作り手と着る人の目線がフラットなので、「はいどうぞ、着てください」という感じではなくて、一緒にカルチャーをつくりましょう、という感じが面白いです。

ストリートは停滞しませんが、もし自分の中で停滞していると感じたなら、新しいカルチャーに挑戦するのもいいかもしれません。


decotractee director 
ito

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