2022年はお世話になりました。
少し今年のことを振り返ります。
デコントラクティーは大きな変化があった年でした。
商品にストリート要素を強めになってきたことと、それに伴いイメージビジュアルが変わったことが大きい変化です。
デコントラクティーは「多彩な黒」をコンセプトにし続けておりますが、実はもうひとつのテーマだった「気位が高い服」を今年の間に消しています。
コンセプトを簡単に変えることはよくないとは思いますが、この一年で気位の高さが果たして重要なのか？と自問自答した結果でした。
僕が勤める会社は老舗のフォーマルメーカーで、品格やルールやマナーといった常識を重んじた服を作ります。
これに対して、デコントラクティーは反骨精神や個性といった感情的な服です。
品質に対してはフォーマルメーカーのきちんとした目を通して作ってはいますが、品質＝気位の高さではありませんでした。
むしろ、デコントラクティーはフランス語でリラックスや平然のという意味があります。
気張って着る服ではなく、心を落ち着かせて気軽に着てほしいという思いが込められています。
その矛盾を解決するために、「気位が高い服」を消しました。
服は消耗品です。
安い服は簡単に買えます。その楽しみも大切です。
ただ、簡単に買えるからこそ、簡単に捨ててしまう心境があります。
品質が高い服を、安く作って安く売るなんて魔法はありません。
ものづくりに関わる人たちがみんな生きていけるからこそ、仕事にも意味があるのです。
そもそも、デコントラクティーを選んでいただいている時点で、僕の仕事の中身に共感していただける気位を持っている方なのです。
ですから、わざわざ気位の高さをコンセプトにする必要はありません。
今年はいろいろな方と出会いがありました。
また来年も頑張っていきたいと思います。
来年もよろしくお願いいたします。
decontractee
director
ito
